2009年9月21日月曜日

火天の城~田中光敏監督、西田敏行、福田沙希、椎名桔平主演

天正四年(1576年)熱田の宮番匠、岡部又右衛門は、織田信長から、安土に五重の城の建設を命ぜられた。又右衛門は即座に引き受けたが、城造りを指揮する総棟梁は、名だたる番匠たちとの指図(図面)争いで決めると言う。さらに広く世界に目を向けていた信長は、当時日本にはなかったキリシタンの大聖堂のように、天井まで吹き抜けの城を望んだ。一世一代の大仕事を前に一致団結し盛り上がる岡部一門の番匠たち。夢のような城造りを前に、苦悩し、寝食を惜しんで指図作りに没頭する又衛右門を支える妻、田鶴。そして、一人娘の凛も、又右衛門の勝利をただひたすらに願った。指図争いの席、競争相手の番匠たちとは考えを異にして、又右衛門は吹き抜けにしなかった。意向に逆らった又右衛門に、激昂する信長。凍りつく指図争いの場で、又右衛門の番匠としての譲れぬ信念と誇りが信長を揺り動かした。「岡部又右衛門が、総棟梁じゃ!」やがて、大和六十六州の職人たちが安土に集結し、前代未聞の巨大な城造りが動きだした。